シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」は、シナリオ公募コンクール受賞のためのノウハウを徹底的に追求していく唯一無二のサークルです。

新型コロナ感染防止のための自粛のあり方 創作に関する勉強は、不要不急なことなのか?

こんにちは。サロンの吉野です。
昨日、小池百合子東京都知事の会見があり、このまま何も対策を講じないと、東京を中心とした首都圏は、いわゆる感染爆発、『ロックダウン』という状況に陥り、最悪な場合、『東京封鎖』をしなければならないとおっしゃっていました。

創作交流サークルサロンは、先週からゼミナールを再開したのですが、一応、感染の危険性が高いと言われる3つの条件の重なりを避けることを主眼に、ゼミを行う会場を選定していきました。

ただ、会場の条件はクリアできても、東京都内でゼミを行うことには変わりはありません。
会員の皆さんには、電車、バス等を使って、東京都内の会場まで足を運んでいただかなければならないのです。
当然、その道すがらでも、感染のリスクは無いとは言いきれません。
そこで考えてしまうのは、私が運営しているような創作に関する勉強会というか、習い事などは、自粛すべきことなのか?という点です。
いわゆる不要不急なことであるのは、間違いないでしょう。だからといって、何も考えずに、ただ自粛していれば良いのかというと、それも違うように思います。
現時点では、はっきりとした答えは見つけられません。
わかっていることは、創作に関して、私を含めた主催者である運営元が、政府や専門家が危ないと言っている環境を極力避けた上で、「不要不急なことなんだから、いつでも出来るさ」と会員の方々に思わせないような、緊張感のあるゼミナールを運営していくこと。それが何よりも大事だと思います。


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新型コロナ感染抑止ための舞台公演のあり方について

こんにちは。サロンの吉野です。
新型コロナウイルス感染防止のために、創作交流サークルサロンでは、3月初めからゼミナールを休講にしておりましたが、昨日19日(木)より、再開させていただくことにいたしました。
但し、いつもゼミを行っています会議室は使わずに、一時的にはなりますが、オープンカフェを併設した広い空間で、換気の良い場所に変更しました。
よく言われる感染しやすい環境の3つの条件、①密閉していて、換気が悪い。②近距離での会話、発声がある。③手の届く距離に、多くの人がいる。の重なりを避けるという意味では、クリアできていたかなと思っています。

我々のシナリオ、演劇業界内で、上記の3つの条件が重なりやすい場所、空間としてあげられるのは、主に小規模な劇団が主催する舞台公演の劇場内ではないでしょうか。
換気の悪い狭い空間に、役者、スタッフの他に、50人から100人ぐらいの観客が入り、役者さんが、観客と非常に近い距離で、大きな声でセリフを吐く。観客は観客で、リアクションとして、大きな笑い声をあげる。
どう欲目で見ても、パーフェクトなまで、3つの条件が重なってしまいます。

政府の自粛要請で、大規模な興行、イベントや娯楽施設は、営業を止めていますが、小規模な劇団などは、公演を強行するところが多いようです。
そうせざる負えないのも、頷ける点が多々あります。
体力のある大規模なところと違って、小さな劇団などは、公演を行わなければ、真面目に死活問題に発展してしまうからです。
宣伝用のパンフレットはおじゃんになりますし、役者さんのほとんどは、稽古をしている間は、アルバイトなどの仕事もできませんので、公演が無くなってしまったら、収入が途絶えるだけではなく、全てが無駄になってしまいます。
私も以前は、劇団に関わっていたことがありましたので、なにがなんでもやらなければならない!という気持ちは、痛いほどわかります。
ただ、今回のウイルスが引き起こすこの騒動に関して、劇団の主催者は、今この時期の公演は自粛すべきだ、と私は思っています。
簡単に言いますと、万が一、公演中に集団感染が起こってしまったら、それこそ取り返しのつかないことになってしまうからです。
夢見て役者さんになった人、この作品が戯曲作家としてデビューになる新鋭の脚本家などの未来を奪ってしまいかねないことになるからです。
感染症の恐ろしいところは、ウイルスが引き起こす疾病以上に、人が作り出す差別や偏見にあります。
苦しいのは重々わかりますが、未来のある役者さんやスタッフのためにも、劇団の主催者は、延期も含めて公演の時期を見直し、この時期の公演は、自粛を考えていただきたいと切に願っています。


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フィクションであるストーリーの中に「実際にあった出来事」を取り入れたほうが有利になるケース

こんにちは。サロンの吉野です。
コロナウイルス感染予防のため、ゼミナールを休講にしていましたが、今週辺りから感染しやすいと言われる①密閉空間で換気が悪い。②近距離で会話、発声がある。③手の届く距離に多くの人がいる。の3つの条件の重なりを避ける形で、ゼミナールを再開したいと思っています。
会員の皆様には、内容については、近々にご連絡をさせていただく予定ですので、もう少々おまちかねいただければと思います。

休講の間、会員の皆さんから、連日三行ストーリーやあらすじの添削依頼があります。
その中の一つで、ジャンルとしては、都市伝説を扱ったホラー系の三行、あらすじをいただきました。
依頼の作者は非常に若い方で、細部に渡って、とても練られたあらすじ(プロット)を送ってくださいました。
ただ、都市伝説の由来になった事件(出来事)そのものも、作者の創ったオリジナル、架空の事件(出来事)でした。
観客、視聴者、読者を物語世界に引き込むためには、その物語に興味を持ってもらうきっかけが必要になります。
特に、ホラーや都市伝説など、非現実的な世界を描いたものには、観客、視聴者、読者に「この話は、実際にありそうな話だな」と思わせるような説得力が必要になります。
それがないと、どんなに練られたストーリーであっても、ただの嘘臭い話……と片付けられてしまう可能性があるからです。
そんな時にお勧めするのが、「実際にあった出来事(事件)をモチーフに使うこと」です。
ただ、実際にあった出来事(事件)を、そのまままるごと使う必要はありません。あくまでも実際にあった出来事(事件)を「モチーフ」に使うという意味です。
例えば、横溝正史の『八つ墓村』という作品がありましたが、あの小説の中に出てくる村人32人殺しという事件は、実際にあった大量殺人事件『津山事件』をモチーフに使っています。
同じ横溝正史の『悪魔が来たりて笛を吹く』の発端になった事件は、あの有名な『帝銀事件』をモチーフに使っています。
つまり横溝は、実際にあった事件を読者に想起させたほうが、読者を物語世界に引き込みやすいと考えたからに違いないのです。
『津山事件』も『帝銀事件』も、「こんな残虐な事件、あり得ないだろう……」と、普通の神経の人なら、そう考えてしまうような事件です。
しかし、実際にあった本当の話、あるいはその話をモチーフに使っている…ということであれば、観客、視聴者、読者に「なるほど!」という説得力と、物語世界にすんなりと入れるという安心感を与えることができるのです。
あり得ない話をあり得る話にする一つの方法として、実際にあった出来事(事件)を上手にモチーフとして使っていただきたいと思います。


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