ストーリーは裏切る。ドラマは裏切らない。
こんにちは。サロンの吉野です。
昨日の「予想は裏切っても、期待は裏切らない!」ということの続きです。
もう少し、わかりやすい言葉で、話を続けたいと思います。
皆さんは、ストーリーとドラマの違いを意識したことがありますか?
″ストーリーもドラマも、結局、同じ意味なんじゃないの……″
と思われている方は、かなり多いと思います。
ある物語の主人公の一日を例にとって、お話を進めたいと思います。
1.主人公、憂鬱そうに、朝起きる。
2.主人公、不味そうに、朝食をとる。
3主人公、渋々、会社へ出勤する。
4.主人公、元々仲の悪かった同僚と喧嘩と、ついに激しい喧嘩をしてしまう。
5.主人公、同僚と仲直りして、一緒に酒を酌み交わす。
6.主人公、家に帰って、満足そうに眠りにつく。
上記がこの主人公の〈行動〉を中心とした『ストーリー』になります。
それでは、この物語を観ている観客、視聴者は、主人公のどういった感情、心情に感情移入していくと思いますか?
色々な考えの方がいるのは、承知の上で申し上げますが、大抵の方は、「嫌いだった同僚とうまく付き合えるようになれて良かったな!」
という気持ちだと思います。
これが、この主人公の〈感情、心情〉を中心とした『ドラマ』なのです。
もうお分かりだと思いますが、『ストーリー』
の部分は、いくら変更しても、予想を裏切っても構いません。
しかし、観客、視聴者が、この物語の途中から、あるいは初めから、「この物語は、主人公のこういった感情、心情を描いていく話なんだ!」という『ドラマ』の部分だけは、絶対に裏切ってはならないのです。
『ストーリー』は、いくらエピソードや内容を変更しても構いません。
しかし、この物語に観客、視聴者が期待している『ドラマ』は、変えてはならないのです。
次回は、シナリオの勉強法、そのものについて、お話していきたいと思います。