シナリオの勉強法
こんにちは。サロンの吉野です。
今日は前回に予告しました、シナリオの勉強法についてです。
このブログを読まれている方々は、「シナリオの勉強法なんて、今さら聴くまでもない……」と思っている方も、結構いらっしゃるのではないかと思います。
確かにサロンで勉強されている会員の方々も、シナリオの書き方(いわゆる書式)などの基礎的な知識や技術は、皆さん、しっかりと身につけていらっしゃいます。
今日、この記事で私が申し上げたいのは、本当にプロで通用するシナリオ勉強法を、皆さんは実践されているのか?ということなのです。
創作交流サークル サロンのコンセプトは、業界に何のコネもない人が、プロの脚本家になるためには、とにかくコンクールをとること!
それを実現するためのノウハウを追求していく集団なのです。
そのためのゼミであり、シナリオ診断なのです。
従いまして、シナリオそのものの技術を高めていく時間は、正直ありません。
それは皆さんご自身の努力で、高めていただきたいことなのです。
皆さんのコンクールをとりたい!という動機は、「一度自分の書いたシナリオを、映像化したかったんだ!」や「何かやってきたことの証を示したい!」など、様々なものがあると思います。
ただ、おそらくほとんどの方は、先にも述べたように「コンクールをとって、プロの脚本家になりたい!」、あるいは「あわよくばプロのシナリオライターになれたらいいな!」という気持ちを持たれているのでないでしょうか。
私がサロンを始めてからの会員の方、それ以前に関わってきた会員の方も、会員ではない方々も、私がそういった皆さんを長い間見てきて、「みんな、あまりにも勉強不足なんじゃないの……」ということを痛切に感じるのです。
私が接してきた皆さんは、確かにシナリオの基礎的な書式や技術は、既に身につけていらっしゃる方々がほとんどです。
しかし、プロになりたい!と決意して、良いホンを書きたい!と願っている方の勉強法としては、あまりにも勉強が不足しているように見えるのです。
皆さんのシナリオの勉強法は、おそらく「書く」ことが、最大の勉強法だと思っていらっしゃるのではないでしょうか。
確かに「書く」は大切です。書かなければ何も始まりませんし、シナリオの完成は、最終的には書き終えることで終止符が打たれるからです。
しかし、残念ながら、ただ「書く」だけの勉強では、プロになるどころか、コンクール受賞も難しいのです。
皆さんは、大昔に流行った角川書店のCMをご存知ですか?
「読んでから観るか、観てから読むか……」のあのCMです。
メディアミックスの先駆けになったCMだったのですが、私が言いたかったのは、シナリオの勉強法も、まさに「読んでから観るか、観てから読むか」なのです。
私が普段、皆さんに感じるのは、「決定的にシナリオを読んでいないな……」ということです。
一応、映画やテレビは「観る」のですが、その作品のシナリオを読もうとはしないのです。
ただし、「読む」は、コンクール受賞作品を読む、ということでは、もちろんありませんので、お間違えのないように。
「書く」勉強を減らしても、「読む」そして「観る」を繰り返し何度も行うことが、いわゆる上手いシナリオを書けることに繋がると、私は思っています。
その勉強は教わってできることではなく、皆さんご自身の努力、鍛練だと思うのです。
次回は、さらに具体的なシナリオ勉強法について、お話したいと思います。