シナリオコンクールの現実と、それに対する心構え
こんにちは。サロンの吉野です。
皆さんは、シナリオコンクールに応募されると、その選考過程を見て、「一次審査も通らなかった……」とか、「一次は通ったんだけど……」と、ことのほか一次審査の話題をあげる方が多いように思います。
特に、何回コンクールに挑戦しても、一度も一次審査を通過しない方は、一次審査を非常に高い壁のように感じるに違いありません。
それでは、シナリオコンクールの一次審査の現実とは、どういうものなのでしょうか。
私もシナリオコンクールの審査に携わった経験がありますので、仮定の質問形式Q&Aで、わかる範囲でお答えさせていただきます。
Q1.シナリオコンクールの一次審査は、誰が行っているの?
A1.多くの場合、主催者から10本から20本くらいの応募原稿を割り当てられた審査員が、一次審査の通過を決めます。
つまり、あなたが応募する原稿の一次審査は、たった一人の審査員にしか読まれていないという現実があるのです。
もう少し具体的にお話しますと、あなたの原稿を受け持った審査員が、あなたの作品が面白くないと思えば、一次審査は通過しないのです。
従いまして、審査員の好き嫌いが判断の大きなウエイトを占める一次審査は、コンクール審査の中でも、一番運不運が関わってくる審査といえるでしょう。
ですので、一次を通ったからどうだとか、通らなかったからどうなんだなど、あまり深く拘らないことが大切だと思います。
ちなみに、二次審査以降は、複数の審査員の合議によって、選考がなされます。
いずれにしても、一次審査を通らなければ、それ以上に進むことができないのも現実でしょう。
それでは何をしていけば良いのか?
私は常日頃から、会員の皆さんに、「上手い鉄砲を数打ち続けなければ当たらない!」と話しています。つまり「質」と「量」の問題ですね。
ことわざに、「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる」がありますが、他の習い事でも何でもそうですが、回数もこなさず、努力もしないで、玉が当たるはずはないのです。
シナリオコンクールの場合は、一次審査の運不運もありますので、とにかくコンクールにたくさん出すこと。そして、その「質」を一定以上のレベルの持っていくことが、求められます。
コンクールに応募する作品の「質」を上げていくことに関しましては、創作交流サークル サロンのゼミ、シナリオ診断の内容の根幹部分に関わることですので、ここではお話しませんが、「量」を増やしていくのは、独自に出来ることです。
私の考えるところでは、少なくとも年に5、6本以上の「量」をこなさなければ、当たる確率は低いのでは……と思います。
今後、シナリオコンクールに真剣に取り組みたいと思われている方は、コンクールの現実と、「量」と「質」を、一定以上のレベルに持っていく心構えをしっかりとお持ちいただきたいと思います。