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第20回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞の「お題」について

今晩は。サロンの吉野です。
昨日はゼミがありました。
昨日、ゼミで一番盛り上がった話題は、第20回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞のいわゆる「お題」が発表になったことです。
今年の「お題」は、テレビドラマ部門が『サスペンス』
配信ドラマ部門が『25才』と決まりました。


単純に見れば、テレビドラマ部門は、テレ朝が現在好調の中高年視聴者層をターゲットにしたサスペンスドラマ(ミステリードラマ)が書ける人を求めているように考えられます。
反対に配信ドラマ部門は、「お題」の『25才』が示すように、インターネット視聴者層の若者をターゲットにしたドラマが書ける人を求めているのではないかと推察できます。
つまり、既に成功している部門を伸ばすことと、新規参入に近い部門を開拓していくことの両方取りを目指しているのではないかと受け取れるのです。
したがって、応募資格にありますように、性別、年齢問わずに応募していただくのが良いのではないかと思います。


中高年の人は「サスペンス」を書く。若い人は「25才」を書くと決めつけないこと
初めに中高年の視聴者が好む「サスペンス」ドラマを書ける人と、若者に支持があるインターネット(配信)用のドラマを書ける人の両方取り、と申し上げてしまったので、さも応募する方が中高年であれば「サスペンス」を書かなければならないとか、応募する方が若い人であれば、「25才」を書かなければならないなどと受け取られた方もいらっしゃるかと思いますが、主催者側には、おそらくそうした制約は全く無いと思います。
ご自分の得意な分野がミステリーであれば、若い人の感性で、新鮮なサスペンスドラマを書き上げれば良いし、その方が審査員の目を引く作品になるかもしれません。
逆に中高年の人から見た今の「25才」を描くことで、その年齢に対する新しい見解が生まれることがありますので、こちらも新鮮な作品になる可能性があります。
要するに、中高年は「サスペンス」、若者は「25才」と型にはめて考えないことです。
あくまでご自分の得意ジャンル、分野に基づいて、選択していただくのが一番良いのではないでしょうか。
例年通り、テレビドラマ部門と配信ドラマ、それぞれ一本に限り応募することができますので、お題の両方を書ける人は、是非ともチャレンジしていただきたいと思います。


最終審査をする人の作品傾向を過度に意識しないこと
以前の記事で、コンクールは審査する人がどういった立場の人なのかを知っておくことが大切だと申し上げました。
例えば、プロデューサー、ディレクターが主体となって、終始審査するコンクールと、脚本家が中心になって審査するコンクールでは、選ばれる作品の傾向は明らかに違う面があります。
今回で20回目を向かえるテレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞ですが、第1回から今回まで最終選考をする方は、ずっと同じです。
井上由美子さん、岡田恵和さん、両沢和幸さんのお三方です。
(※当初は4人体制でした)
お三方とも脚本家の方ですので、最終審査においては、脚本家的な視点がかなり入ってくるのは、至極当然でしょう。 
ただ、テレ朝の場合、中間の審査はプロデューサー、ディレクターが主体になって行うはずですので、過度に最終選考員のこれまでの作品傾向、作風などに影響を受ける必要は全く無いと思います。
とにかく「サスペンス」として、今までに無い面白いもの。  
「25才」という年齢の新しい発見、見解、解釈。
など、これも今までに無い話を考えることが、上位進出の限りになるのではないかと思います。


2年連続で「お題」が出たテレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞ですが、今年は良い意味で、そろそろ皆さんが「お題」に慣れていくチャンスの年になるのではないでしょうか。



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