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シナリオコンクール応募者への年齢制限「35歳」をどう考えるか

こんにちは。サロンの吉野です。
昨日はゼミがありました。
ゼミの中、またゼミ後のお茶の席でも、しばしば話題になるシナリオコンクール応募者への年齢制限「35歳」をどう考えていけば良いのかを、今回はお話したいと思います。

言わずと知れたフジテレビヤングシナリオ大賞の応募条件に「自称35歳以下」とあるのは、あまりにも有名なことです。
フジテレビに限らず、不定期に行うTBS連ドラ大賞にも、同様の条件があったり、既に終わってしまったwowowシナリオ大賞の最後の募集も40歳以下という条件がありました。
このようにテレビ局が主催するシナリオコンクールには、一定の年齢制限を設けるのが当たり前になっています。
テレビドラマの現場だけではなく、どの業界でも若い才能を求め、それを発掘していくことは、とても大事な任務であり、チャンスを与える際に一定の制限を付けるのは仕方ない面があるのは、よくわかります。
ただ、テレビ局が求めている年齢の人たちが、肝心のテレビを観なくなっているという事実を重く受け止めなければならないということです。


解離している主催者と応募者の考え
正直、テレビ、特にテレビドラマは、いわゆる若者を惹き付ける魅了を失っているのではないでしょうか。
昨今、若者の読解力の低下が言われますが、その原因は本離れと長文を書く訓練そのものをしていないことにあるようです。
本に代わってインターネットが情報の核になり、その情報の伝え方も手紙からメールに変わり、さらにSNSへと、どんどん短文化していくのですから、読解力があやしくなるのも当然でしょう。
これと同様のことがテレビ、テレビドラマに起こっているのではないかと思うのです。


そもそも連ドラを観る集中力がなくなっている
これは若者に限らず、中高年にも言えることですが、三ヶ月ワンクール10話を続けて観る集中力、忍耐力が欠如してきているという現実です。
(※NHK朝ドラは集中力の考え方の違い点で例外だと思います)
実際、視聴率がある程度安定している連ドラは、いわゆる一話完結の構成を取っているのが普通です。
30年、40年前の連続テレビドラマであれば、「次回はどうなるのだろう……?」という期待感を持って、長い尺のドラマを楽しみにしていたものでした。
つまり昨今の視聴者は、長尺のドラマを観れなくなっているのです。
特に若者は圧倒的にそういう傾向があるのだと思います。
もしもテレビ局が若者の才能が必要だと本当に思っているなら、いわゆる既存の連ドラを書けるライターの発掘などはせずに、全く新しいコンテンツに、その才能を求めたら良いのではないかと思います。
幸か不幸か現在、テレビドラマを観てくれている人は、圧倒的に中高年です。
そして、シナリオライターになりたい!と思っている人も、20代、30代ではなく、40代、50代、それ以上の方々なのです。
この現実を主催者側が今後どう受け止め、考えていかれるのか、楽しみにみていきたいと思います。



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