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抜群に面白い「モチーフ」を活かすために必要な「ストーリー 」の作り方

こんにちは。サロンの吉野です。
昨日はゼミがありました。  

いつも申し上げていることですが、物語を作る際に、初めから「ストーリー」を考えないことが、私は大事だと考えています

まず初めに考えるのは、作者の主張や作品の主題である「テーマ」、そしてその作品を象徴する題材、素材である「モチーフ」であって、その「テーマ」や「モチーフ」に相応しい「ストーリー」を後から作るのが正しい方法だと、私は考えています。

昨日のゼミで、ある会員の方の100文字ストーリー(三行ストーリー)の発表がありました。
コンクールのネタに関することですので、いつものように詳しくは述べられませんが、その会員の方がモチーフとして選んだのは、「亡くなった家族が遺産として所有していたあるもの」でした。
そのモチーフ自体は、作者が自信を持って選んだだけに、とても魅力的なもので、それに関わる登場人物(遺族ですが…)のキャラクターを上手く造形していけば、とても面白い話(ストーリー)になると思いました。

ただ、昨日発表していただいた三行ストーリーは、面白さがまだ発揮されていない段階に止まっていました。
その原因は「モチーフ」の活かし方をよく吟味しないうちに、すぐに「ストーリー」らしいものをくっつけてしまうことにあると思います。
つまり「モチーフ」を先に考えるのは良かったのですが、そこから「ストーリー」を構築するまでに、「テーマ」や「キャラクター」という重要なファクターまでに考えが及んでいないからです。
もちろん三行ストーリーは、あらすじよりも更に荒い筋を作らなければならないので、具体的なことは、あまり書けません。
ただ、具体的なエピソードなど、もちろん後から考えるとして、三行ストーリーを考える段階で「モチーフ」、「テーマ」、「キャラクター」の概要ぐらいは頭に入れてから作っていただきたいのです。
それをしておかないと、非常にご都合の良いお話(「ストーリー」)を作ってしまいかねないことになるからです。

とにかく物語を創る際は、「ストーリー」を先に作るのではなく、「モチーフ」、「テーマ」、「キャラクター」を頭の片隅におきながら、それに相応しい「ストーリー」を考えていただきたいと思います。



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