シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」は、シナリオ公募コンクール受賞のためのノウハウを徹底的に追求していく唯一無二のサークルです。

ジャニーズ事務所とテレビドラマ

こんにちは。サロンの吉野です。
ジャニーズ事務所の社長、ジャニー喜多川さんが亡くなられました。
少年野球のコーチをされていたジャニーさんが、その少年たちと映画『ウエストサイド物語』を一緒に観たことが、エンターテイメント産業への進出を意識されたきっかけだとお聞きしました。


テレビドラマとジャニーズ
このブログは映画やテレビドラマなどのエンターテイメントに関することを記事にしておりますので、ジャニーズ事務所のタレントさんが目指すダンスパフォーマンスや歌に対しては門外漢になります。
一方でジャニーズ事務所とテレビドラマについては、避けて通ることはできません。
元々ジャニーさんは、男性版宝塚を強く意識されて、それを形にするために力を入れているのは、歌やダンスだと思います。
ですので、舞台が本来目指す主戦場に違いありません。
ただ、宝塚のように、マニアックなファンだけではなく、多くの一般大衆にその存在をアピールするためには、映像の世界にうって出る必要があったのでしょう。
時代は映画からテレビに変わり、そこに「テレビドラマ」という舞台ができました。


ジャニーズが今あるのは、『金八先生』?
ジャニーズ、フォー・リーブス、そして郷ひろみと、着実にアイドルを世に出してこられたジャニーさんですが、ジャニーズの名前をこれだけ広めていったのは、その時代時代のドラマの影響がかなり大きかったのではないでしょうか。
その先駆けが『3年B組 金八先生』だと思います。
そこで生徒役に抜擢された田原俊彦、近藤正彦、野村義雄は『たのきんトリオ』と呼ばれ、一躍スターダムにのしあがりました。
その後、『2年B組 仙八先生』のシブがき隊に繋がり、次々と生徒役としてジャニーズタレントが起用されました。
この『金八シリーズ』ジャニーズ起用は、昭和から平成にかけての芸能史に大きな足跡を遺しました。
さらに同じTBS系列のドラマでは『人間・失格』で鮮烈なイメージを残したKinki kidsの2人が注目を浴びます。
『ドラマのTBS』と言われたTBSから、テレビドラマの主流がフジテレビへ移ると、SMAP木村拓哉らを中心にした王道のラブストーリーが多く作られるようになりました。


このようにテレビドラマで着実に人気を掴んだジャニーズタレントは、その主戦場である舞台で、非常に多くの観客を動員することに成功したのです。
この自社タレントとテレビドラマを結びつけたことは、よく言われるジャニー喜多川さんの先見性の中でも、一番凄いところだと思います。


ただ、皆さんもご承知の通り、残念ながら、今テレビドラマは不調だと言われています。
そんな中、ジャニーズ喜多川さんを失ったジャニーズ事務所は、新たな戦略、戦術で、令和以降の時代をどう掴んでいくのか注目していきたいと思います。


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シナリオ発想法6 「~っぽい」という概念から抜け出す

こんにちは。サロンの吉野です。
前回に引き続いて、創作テレビドラマ大賞一次審査で感じたことをお話したいと思います。


今回の一次審査の結果を見て、はっきりとわかったことがいくつかありました。
一つは、ある種偏った考えのもとで、それぞれのコンクールの傾向を読まないこと。
もう一つは、ジャンルの違いこそあえ、とにかくモチーフの斬新さがあること。
以上2点になります。


「~っぽい」という考え方を変える
サロンのゼミで、皆さんとコンクールのお話しているときに、よく「NHKっぽい」とか「フジっぽい」という言葉を耳にします。
言わずとしれた創作テレビドラマ大賞のことであり、フジテレビヤングシナリオ大賞の傾向を表現している隠語のようなものです。
私はゼミなどで「NHKっぽい」とか「フジっぽい」という考え方をしないほうが良いと話してきましたが、長年染み付いた考え方は、中々変えるのは難しいようです。
何を隠そう、この私もコンクールに応募していた頃は、「NHKっぽい」とか「フジっぽい」という言葉を、呪文のように使っていたのですから。


今回の創作テレビドラマ大賞に関しては、サロンの会員の方々は非常に早いスタートを切っていた、ということは、このブログでもお話してきました。
皆さん、非常に可能性のある内容で、従来のコンクールであれば、一次審査は通っても全くおかしくない内容のものばかりです。
ただ、何か足りない……という思いも、同時に持ってしまう作品が多いのも事実でした。
前回の記事でもお話しましたが、サロンの中で、今回の創作テレビドラマ大賞一次審査を通過した作品は、いわゆる「NHKっぽい」という概念を打ち破っている作品ばかりでした。
その中でも「これは良い! 凄いかも!」とゼミの中でも思わず私が口走ってしまうくらい、斬新なモチーフ、設定、ストーリー展開の作品があったのです。
おそらく聞いていた他の会員の方たちは、「これってNHKで放送できるの?」と訝るくらい、従来のいわゆるNHKっぽいという概念を越えた作品でした。
さらに詳細については、ゼミでお話したいと思います。
とにかくコンクールにチャレンジしていく方は、変に凝り固まった既成概念で、それぞれのコンクールの傾向を読まないことです。
ただし、以前の記事で述べたように、それぞれのコンクールの審査は、どういう人がやっているのか?を知ることは大切です。
しかし、ネタに関して、そしてストーリー展開に関しては、「~っぽい」という概念は取っ払うことです。
また、NHKだから感動話が良いのではないか……とか、フジヤンだから若者のラブストーリーっぽいものが良いのではないか……などは、当然捨てたほうが良い概念です。
もちろん感動話がダメだとか、若者のラブストーリーがダメだと言っているわけではありません。
要するに、「何々コンクールだから~」という枠にはめるのはやめたほうが良いということです。
いつも言っていることですが、これからのコンクールは、「ホォ! なるほど!」と唸ってしまったり、「これは今まで観たことがないぞ!」と手を叩きたくなるような斬新な設定、ストーリーが、尚一層望まれていくのではないでしょうか。


ストーリーではなく、とにかく関心事が大切
これもいつも言っていることです。
「ストーリーらしいものから考えるのではなく、とにかく普段の生活の中で、関心のある事、物を発見する事から始める」
今回の創作テレビドラマ大賞一次審査では、まさにそのことを裏づける結果になりました。
今回、創作テレビドラマ大賞に応募されたサロンの会員の方々も、普段関心があるんだろうな、と思わせるモチーフは見つけていると思います。 
ただ、その関心事が他の人の関心をそそるまでには至っていないものが多かった気がします。
そして一次審査を通過された方は、やはりこの「他の人の関心をそそること」に成功していました。
そこに差が出ているのだと思います。


とにかく「~っぽい」という概念を無くしていくことと、観たこともない、聞いたこともない、やれるはずはない、という既成概念を取っ払うのが、今後のコンクールには必要なんだということを、改めて感じさせる今回の一次審査発表でした。



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創作テレビドラマ大賞一次審査通過作品発表

こんにちは。サロンの吉野です。
創作テレビドラマ大賞の一次審査通過作品の発表がありました。
サロンでこのコンクールに応募された方の中では、通過された方もあり、残念ながら通過できなかった方もいます。
ただ、いつも申し上げているように、コンクールの審査で、この一次審査が一番運不運がつきまとうものです。
落選された方は、これにめげないで、次のターゲットに向けて、頑張っていただきたいと思います。


いわゆるNHKっぽいものは、今度通用しない?
一方で通過された方のことも述べなければなりません。
その中のお一人についてお話します。
その方はいつも非常に良い着眼点を持っている発表をしますし、シナリオを書く実力があるにも関わらず、これまで中々一本の作品を仕上げることができずに苦労されていた方です。
そして今回が実質上初めてきちんとした形でコンクールに応募されたものになります。
その中での一次審査通過は、とても嬉しいことではないかと思います。
その方の今回応募された作品は、いわゆる「NHKっぽい」と言われるような作品とは一線を画した内容で、ゼミの段階、そしてシナリオ診断でも非常に期待していた作品でした。
初めて100文字ストーリーを聞いたときに、「これはある意味凄いかも!」という感想を持ちました。


この感想については、次回詳しく述べたいと思いますし、ゼミではさらに詳細にお伝えしたいと思っています。



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