シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

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シナリオライターという職業を目指さずに、シナリオコンクール受賞を目指していくことの意味

こんにちは。サロンの吉野です。
昨日はゼミがありました。
早速、お題が出ましたテレ朝コンクールに向けての発表をされた方がいらっしゃり、非常に頼もしい思いがありました。
今回は、コンクールにも関係する現在のテレビドラマ事情及び、それに関わるシナリオライターについてお話していきたいと思います。


テレビドラマでのシナリオライターという職業
今クール(7月期)連ドラの大方がスタートしました。
今に始まったことはありませんが、シナリオライターが話の筋を作る、いわゆるオジリナルドラマは、ほぼ皆無に近い現状です。
以前の記事でも述べましたが、ほとんどのドラマは、その原作を漫画、あるいは韓流ドラマに求めています。
ごく一部の人を除き、ほとんどのシナリオライターは、「物語を創る」という根本的な作業が不要になってしまいました。


本当にシナリオ初心者の方、またはシナリオ学校などで、シナリオの基礎を勉強されている方たちは、おそらくどういう形でも良いので、自分の考える『物語』を創りたいと思って、この道の門を叩く人が圧倒的に多いのではないでしょうか。
シナリオライターという職業が、元々土台としての他人の創作があり、それを様々な状況に応じて、アレンジしていく仕事だということを解っていて、勉強を始めれる人は、ごく少数派ではないかと思います。
実際に運良くシナリオライターとしてデビューできた人も、「本当に自分がやりたかったことって、これなんだろうか……」という疑問を抱えている人は少なくないはずです。
それでも「いつかはオジリナルを……」という思いで頑張っているに違いありません。
しかし、残念ながらその願いが叶う人は、初めにも申し上げたように、ごく一部の人しか存在しません。
それでは、物語を創る取っ掛かりとしてシナリオを選択した人が、自分のオジリナルを世に発表する機会を、どう作れば良いのでしょうか。


シナリオのスキルを使って、自分のオジリナルを発表していく場
テレビドラマのシナリオライターのほとんどの人が、自分のオジリナル作品を、テレビドラマという場で発表する機会が無い……ということは、初めに申し上げました。
おそらくこの傾向は、残念ながら続いていくのではないかと思います。
したがって、オジリナルを創りたい人は、テレビドラマ以外の場を意識した活動をしなければなりません。
その場として考えられるのは、小説、戯曲、漫画及び漫画原作、ラジオドラマになります。
(※映画の脚本に関しては、やや複雑な面がありますので、今回は省きます)


「口で簡単に小説だとか漫画だとか言うけど、そもそも文章が下手だから小説ではなく、シナリオを選んだんだ。 漫画だって、絵が描けなければ話にならないだろう……」というお叱りの声が聞こえそうです。
しかし、漫画の多くは作画と原作、つまり絵を描く人とお話を考える人を分けているのが現状ですし、小説も以前のように、小難しい文章が書ける人を、そもそも求めていません。
漫画原作は、以前の小説形式ではなく、現在はシナリオ形式が圧倒的に多いのが現状ですし、小説自体もセリフが多いシナリオっぽいものが多くなっています。
つまりシナリオのスキルを利用していけば、大概のオジリナル創作は可能なのです。


ここまでお読みいただいた方。
おそらくこんな感想をお持ちなのではないかと思います。
「そんなこと今さら言わなくてもわかっているよ……」と。
そうです。確かにこれまでお話してきたことは、二十年も三十年も前から言われていたことです。
何を隠そう、私も二十年くらい前から現在まで、このジレンマから中々抜け出すことができなかったからです。
そのジレンマの大きな原因は、先ほども述べましたように、「いつかはオジリナルを……」という思いが消せなかったからです。
テレビドラマのプロデューサーなどから頼まれれば、何を置いても時間を作り、実際身にもならないプロットを書いて提出する……。
何巻にも渡る原作小説を、1日2日で読んで企画書を作る……。
そんなことに煩わされる時間を、もう少し有効に使うようにするべきではないでしょうか。
その時間を苦手だと言う文章を磨くことに使う。
漫画原作だろうが小説だろうが、ラジオドラマだろが応募できるものは、とにかくチャレンジしてみる。
そういう時間の使い方をしたほうが良いのではないかと思います。
その取っ掛かりとして、シナリオコンクールに応募することは、私も大賛成です。
要するに、「テレビドラマのシナリオライターを目指すのではなく、コンクールを受賞することで、どんな媒体でも通用するオジリナル力を証明する!」
そういう目的で、当初はシナリオコンクールを利用しても良いのではないかと思うのです。


創作交流サークルサロンの方向性
創作交流サークルサロンでは、幸いに昨年は戯曲のコンクール、今年は漫画脚本のコンクールで、受賞された方が出てきました。
どちらの方も、元々はテレビドラマのコンクールで良績を残された人です。
お二人は、新たな分野でこれから活躍していかれるはずです。
とにかく他の会員方も、「オジリナルを創るんだ!」という気概を忘れずに、チャレンジしていただきたいと思います。



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