シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」は、シナリオ公募コンクール受賞のためのノウハウを徹底的に追求していく唯一無二のサークルです。

グランドホテル方式での舞台設定

こんにちは。サロンの吉野です。
昨日はゼミがありました。

発表された100文字ストーリーの中で、グランドホテル方式の舞台設定で、尚且つジャンルとして、コメディを想定している作品がありました。
グランドホテル方式での舞台設定としては、文字通りホテル、旅館、そしてレストラン、病院など、不特定多数の人間が出入りできる場所が多くなります。
ただ、上にあげたような空間でのコメディを作るとなると、どうしても似たような作品になってしまう危険性があるのも事実です。


空間、場所が同じなだけで「似ている……」という評価をもらう不本意
例え、どんなに設定やストーリー展開、キャラクターが新しく面白いものであっても、空間がよく使われる場所ですと、「~みたいな作品……」とか、「誰誰さんの作品みたい……」などと言われかねません。
素晴らしい設定、キャラクター、ストーリー展開にも関わらず、そういった言われ方をされるのは、作者からすれば、非常に不本意なことではないでしょうか。
たまたま舞台設定がよく使われる空間、場所にしてしまっただけなのにです。
それならば、よく使われる空間、場所ではない舞台を考えれば良いのですが、それが意外に難しい問題です。


一見、大元の設定とは関係のなさそうな空間、場所を選ぶ
一番初めにも申し上げたように、グランドホテル方式の舞台設定は、ホテル、旅館、レストラン、病院など、不特定多数の人間が出入りできる空間、場所が多くなります。
そこで皆さんが考えるのは、どうしても「ホテル」とか「レストラン」という、どこかで観たものになってしまうのです。

まずは大元の設定を活かすことを考えます。
例えば、大元の設定が飲食を扱う「もの」、「こと」が軸になっているのであれば、当然、飲食店やホテル、レストランなどが思い浮かびます。
その中で、「これはよく使われているな……」と思われる空間、場所は、まず初めに除外します。
一番初めに除外するのは、ホテル、レストランなどです。
そこで候補にあがるのは、その他の飲食店などになりますが、ここはもう一つ、発想の転換が欲しいところです。
つまり大元の設定が飲食を扱う「もの」、「こと」を軸とするものであれば、舞台設定は飲食を生業、商売にしている空間、場所に決まっている!と思いがちになるのは当たり前です。
この当たり前の発想を転換していただきたいのです。
例えば、一見飲食とは無関係に見える区役所とか県庁などを舞台にしてみます。
役所は不特定多数の人間が出入りできる空間、場所であるのは間違いないので、グランドホテル方式の第一段階はクリアしています。
あとは『飲食』と『役所』を繋げる何か……?を見つけるだけです。
"だけ"と申し上げましたが、その"
だけ"が意外と難しいから苦労するのですが、案外と簡単に見つかることもあります。

「誰がやってしまっている話……」
「どこか観たことがある話……」
にしないためには、当たり前の発想を、ホンの少し転換することが大事になります。
その"ホンの少し"が"大きな成果"に繋がることがありますので、考える努力を惜しまないでいただきたいと思います。



f:id:sinario_salon:20190804171125j:plain