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シナリオの勉強法5 日本のテレビでは成功しない連ドラのジャンル

こんにちは。サロンの吉野です。
先日記事に書きました「現代テレビドラマのキャラクターについての考察」の続きで、今回は「日本のテレビでは成功しない連ドラのジャンル」についてお話をさせていただきます。
今回も私見満載になりますので、考えの違う方には、ご容赦いただけますよう宜しくお願い申し上げます。
また、今回記事のタイトルを『シナリオの勉強法5』にした理由は、取り分けテレビ局が主催するシナリオコンクールが多い中で、応募作品のジャンルを決めるときの参考材料にしていただければと思い、一つの勉強法としてご紹介したしだいです。

私はコーンゲームを扱った映画が大好きです。
古くは『スティング』、『ペーパー・ムーン』。多くの方がご覧になっているであろう『オーシャンズ11』など、名作と呼べる作品がたくさんあります。
人間には本能的に、騙すことの爽快感と、逆に騙されることの妙な快感のようなものがあるのかもしれません。

話は日本のテレビドラマに移ります。
昨年、フジテレビで『コンフィデンスマン』という連ドラが放送されました。
お決まりの初回拡大枠の2時間尺を観たのですが、予想通りとても面白い出来になっていました。
長澤まさみさんを初め、国籍はどこの人なんだ……?と、どうでもいい突っ込みをしなくてもよいくらい、テンポがあって、役者さんも、特に長澤まさみさんですが、新境地を開いたのではないかと思うくらい、生き生きと演じていらっしゃいました。
脚本の古沢良太さんのシナリオも、相変わらず冴えていましたし、演出も非常に良いと思いました。
何よりも、コーンゲームの醍醐味を、しっかりと堪能できたのが、嬉しかったです。
観ている2時間があっという間に過ぎるくらいの感じがありました。
そして次週が来るのを、楽しみにしました。

しかし、2回目、3回目、4回目を見終わって、何か妙な違和感を持ったのです。
確か、2回目くらいまでは、通常の連ドラ1時間枠ではなく、拡大枠にしていたと思うのですが、通常に戻ったとたんに面白くないのです。
それは何故なのか?
おそらくコーンゲームものは、1時間の単発では、その内容を盛り込むのが無理だということ。
もう一つ、1時間単発になったとたんに、登場人物のキャラばかりが目についてしまい、肝心のストーリーを追う頭が働かなくなってしまったことです。
只でさえ、国籍不明のような人物が何人も出ている状況ですので、肝心のストーリーが追えないと、いわゆる変な人物が出てきて、変なセリフ、変な行動をとっている芝居しか見えなくなってしまうのです。
先日記事で現代テレビドラマのキャラクターについての考察で、述べたことと同じです。
要するに、コーンゲームは、しっかりとしたプロットがあって、それに耐えうる尺(時間)がないと、観ている側に不満が起きるということです。
少なくとも私はそうでした。
したがって、コーンゲームの主体にした1時間単発ものは、一話完結の連ドラには向かないと思うのです。
だからといって、週を跨いでストーリーを連続するのも、視聴者の集中力を削ぐ形になりますので、これも難しいのでは、と思います。

他に海外ドラマのリメイク版なども、日本のテレビでは成功しない連ドラのジャンルだと思いますが、それはまたの機会にお話できればと思います。  

今回も、私独自の考え方である文章に、お目を通していただき、ありがとうございました。
重ねて感謝申し上げます。



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