シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」は、シナリオ公募コンクール受賞のためのノウハウを徹底的に追求していく唯一無二のサークルです。

各コンクールの傾向について

こんにちは。サロンの吉野です。
創作テレビドラマ大賞の締め切りも徐々に近づいてきて、スタートの遅い方も焦りを感じている時期ではないでしょうか。
ただ、以前の記事にも書きましたように、目の前のコンクールに右往左往するより、自分にはどのコンクールが向いていくのか?を、しっかりと分析して戦略、戦術を練っていくほうが、成果に繋がりやすいと思います。
そこで大事なのは、自分に向いているコンクールはどこなのか?ということになります。
皆さんの多くは、過去の受賞作を読んで、その傾向を分析し、自分に合う合わないを判定していくことが多いのではないでしょうか。
ただ、闇雲に受賞作を読んでも、しっかりとした目的意識がなければ、「こういう話が受賞したんだ……」という感想で終わってしまいます。
そこで大事になってくるのが、受賞作そのものの傾向を掴むのではなく、「どういう人が、この受賞作を選んでいるのか?」
つまり作品ではなく、選んでいる人に注目していただきたいのです。


コンクールによって違う最終審査
コンクール受賞で一番大事なのは、とにかく最終選考まで残るような作品を書くことです。
そして、最終選考に残るためには、そのコンクールの最終審査員が誰なのかを、きちんと調べておくことです。
某局のコンクールでは、一部の減員はありましたが、第1回から同じ方々が最終選考の審査に当たっています。
また別のコンクールでは、最終審査には一部のプロデューサー、ディレクターも加わりますが、基本的には脚本家がメインになって、最終選考を行っているものがあります。
それは脚本家、作家の集まりが主催しているコンクールだからです。
また、一人の審査員の思惑が審査に大きな影響を与えるコンクールも中にはあります。
例えば、その審査員が回想シーンが入っているものは一切受けつけず、それが決定的な敗因になることがあるような場合です。
このように、コンクール、特に最終審査に関する情報収集を、普段からしっかりとやっておくことが大切になります。
そして、その情報をもとに、自分に合っていそうなコンクールを選ぶのです。


作家が選ぶのか。それともプロデューサー、ディレクターが選ぶのか?
上記で述べた情報収集で、最も大切になってくるのは、そのコンクールの最終審査を行っているのは、「脚本家、作家」なのか? あるいは「プロデューサー、ディレクター」なのか?を掴むことです。
これは私見も入っていますが、作家の選ぶコンクールと、プロデューサー、ディレクターが選ぶコンクールでは、明らかに違いがあると思います。
その違いの一番大きいものは、選んだ作品に、いわゆる「作家性」と呼ばれるものが有るのか無いのかです。
作家、脚本家が選ぶコンクールには、審査員の作家性を揺さぶるようなものが選ばれる傾向があります。
また、プロデューサー、ディレクターが選ぶコンクールでは、現代のトレンドや視聴者、観客志向が大きな影響を与えていて、あまり作者の作家性にはこだわっていないように見えます。
もちろん両者ともに、そんなに簡単に割り切れるものではありませんが、皆さんが選ぶコンクールの傾向を掴むのには、役立つ面があると思います。


とにかく一番大事なのは、ご自分という人間をしっかり把握して、ご自分に合うコンクールにチャレンジしていただくことだと思います。



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