シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

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繰り返しになりますが、ストーリーを作るのは一番最後です

こんにちは。サロンの吉野です。
昨日はゼミがありました。
シナリオとして書けたら、間違いなく受賞できるのに!」と思うくらい、ログラインとしての100文字ストーリーやあらすじには可能性があるものばかりでした。
ただ、少し気になったのは、とても良い発想だったり、着眼点が素晴らしいのに、それを発表されているご本人は、その良さ、素晴らしさに気づいていない面があることです。
私も含め、他の会員さんから言われて初めて、「自分ではわからないけど、そんなに良いアイデアなんだ……」と気づくのです。
実はこの点に、良いアイデアを良い作品に仕上げていくポイントがあります。
残念ながら、ご自分でアイデアの良さ、素晴らしさに気づいていない人の書く作品(本文)は、消化不良に終わってしまうケースがほとんどです。
つまり何となく考えたストーリー(100文字程度のストーリー)の中に、たまたま良い設定があったり、モチーフとしてのキーワードに素晴らしいものがあっただけで、初めからご本人が「これは素晴らしいアイデアだ!とか、このモチーフは今までに無い斬新なものだ!」など、考えて抜いて捻り出したものではないのです。
本当に"たまたま"なのです。
それでは良いアイデア、モチーフを良い作品(本文)にしていくためには、どういう創作過程を経ていけば良いのでしょうか?


ストーリーを考える前に考えなければならないこと
昨日のゼミに話を戻しますが、何故、発表されたご本人は、ご自分のアイデア、モチーフの良さに気づかないのでしょうか?

それは「こんな話を書きたい……」というところから入ってしまっているからです。
つまりストーリーから入ってしまっているので、その中に含まれているアイデアやモチーフの良さに気づかないのです。
このような傾向のある方は、今後は逆転の発想が必要です。
まずはアイデア、モチーフから考えることです。
具体的に言えば、皆さんが関心のある「事」、「物」を見つけることです。
それが斬新なモチーフを見つける手始めになります。
そしてもう一つ、登場人物の「履歴」を考えることです。


いくらアイデアが良くても、人物の造形をしっかりと作らなければ、作品は必ず破綻する
昨日のゼミでは、ご自分の考えられたストーリーの中に、良いアイデア、モチーフがあることに気づかない……という人がいることは、既に申し上げた通りです。
もうお一方、アイデアの良さには気づいているのですが、そのアイデアある作品に登場すべく人物。その人物の造形をほとんど考えていない……という人がいました。
こういった人も、アイデア、モチーフに気づかない人と同様、作品本文を良いものに仕上げていくのは難しいといえます。


結論です。
作品(本文)を書くためには、どういう創作過程が一番良いのでしょうか?


ストーリーは一番最後
結論として、ストーリーを考えるのは、一番最後で良いということです。

創作過程を順に述べると、
1.まずは自分が日頃気になっている「事」、「物」などのキーワードを探す、見つけること。
そしてその関心事は、他の人にも関心があることなのか?を検証すること。

2.関心のあることに関連して、今後どういう人物を描いていきたいのか?を模索していくこと。

3.関心のある「事」、「物」(=モチーフ)が決まり、今後描いていきたい人物像がある程度決まったら、ラフなストーリー(100文字程度)を作る。

必ずしもこの順番が正解とは申しませんが、とにかくストーリーらしいものは、「一番最後」に考えるようにしていただきたいのです。
ストーリーを一番最後にすることで、まず初めに描きたい作品にどういうアイデアがあるのか?を意識することができます。
また、人物造形を先に作っておくことで、ストーリーの破綻を未然に防ぐことができます。
結果、良い作品(本文)になる可能性が非常に高くなるのです。


繰り返し申し上げていることですが、ストーリーを創る作業として、、ストーリーを考えるのは一番最後!
これを実践していただきたいと思います。



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