シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」は、シナリオ公募コンクール受賞のためのノウハウを徹底的に追求していく唯一無二のサークルです。

モチーフ=小道具=メインタイトルの法則

こんにちは。サロンの吉野です。
コンクールに応募する作品などを考えるときに、まず皆さんは何から始めますでしょうか?
とりあえずストーリーらしいものを考えて、そこからスタートしますでしょうか?
あるいは「こういうことを訴えたい!」という想いが先にあって、後からスタートを考える予定でしょうか?


これについては、「とにかくストーリーから入らない!」ということを、繰り返し述べてきました。
何故ならば、ストーリーから入ってしまうと、皆さんが過去に観てきた作品の影響を少なからず受けてしまい、いわゆる「どこかで観たように話……」を無意識に書いてしまうからです。
それならば、「こういうことを訴えたい!」という俗に言うテーマから入るのがベストなのか?ということですが、この点についても、人によっては、中々受け入れられない……という方もいらっしゃるようです。
これは以前の記事でもお話してきたことですが、とにかくストーリーを考える前に、自分が普段関心を持っている「こと」、「もの」を、まずは探すことから始めるのがベターだということです。
本来、作家になろうとしている人には、意識していなくても、何か想いがあって、それを他人に伝えたいがために、物語を創っていくものだと思うのです。
ですので、ストーリーが先かテーマが先かという議論は、基本的に不必要なのです。
つまり作家(シナリオライター、脚本家……)が元々持っているテーマを、どうやったら他人に受け入れてもらえる物語として成立させることができるのか?が、議論の対象になるはずなのです。
しかも初めはストーリーらしいものを考えないという前提で……。
そこで大事になってくるのが、皆さんの関心がある「もの」、「こと」になります。
そしてこの「もの」、「こと」は、皆さんが書かれる話のモチーフになることが非常に多いという事実なのです。


テーマとモチーフが揃えば、物語は出来たのと同じ
この言葉に抵抗がある方もいらっしゃるかと思います。
「これだけでは何も決まっていないのと同じ……」だと。
確かにストーリーの詳細を考えるのは、これからの作業になってしまいます。
ただ、こういったことをおっしゃる方は、ストーリーらしいものを作ってからではないとスタートできないという人が多いのです。
どこかで観た話を書かないためにも、少しずつ考え方を変えていただきたいと思います。


小道具とモチーフ
皆さんの関心がある「こと」、「もの」を見つけることが大切だと述べてきましたが、中々見つけられないという方は、あまり深く考えずに、身近にある物、つまり小道具を探すと良いのではないでしょうか。
例えば、気になる「手紙」でも良いですし、よく書店で見かける「本」でも構いません。
その小道具=「もの」、「こと」と、ご自分が常日頃から「こういうことを訴えたいんだ!」というテーマを、とにかく結びつけようと試みのです。
もちろん結びつかないことが圧倒的に多いです。
それでも試み続けていくと、必ず描きたい物語の骨格が見えてくるはずです。
そして、その小道具=「こと」、「もの」は、その作品のモチーフになることがあります。
しかもそのモチーフは、意外と皆さんが決めかねている作品のタイトル(メインタイトル)になることも非常に多いのです。


いつも皆さんに私が申し上げていますこと。 
まずは関心がある小道具=「こと」「もの」を探すということが、その作品のテーマを象徴するモチーフになったり、作品を印象づけるメインタイトルになったりすることもありますので、繰り返しになりますが、物語を考える際は、ストーリーを考える前に、とにかく関心のあること、ものを見つけていただきたいと思います。



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