シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」は、シナリオ公募コンクール受賞のためのノウハウを徹底的に追求していく唯一無二のサークルです。

新型コロナ感染抑止ための舞台公演のあり方について

こんにちは。サロンの吉野です。
新型コロナウイルス感染防止のために、創作交流サークルサロンでは、3月初めからゼミナールを休講にしておりましたが、昨日19日(木)より、再開させていただくことにいたしました。
但し、いつもゼミを行っています会議室は使わずに、一時的にはなりますが、オープンカフェを併設した広い空間で、換気の良い場所に変更しました。
よく言われる感染しやすい環境の3つの条件、①密閉していて、換気が悪い。②近距離での会話、発声がある。③手の届く距離に、多くの人がいる。の重なりを避けるという意味では、クリアできていたかなと思っています。

我々のシナリオ、演劇業界内で、上記の3つの条件が重なりやすい場所、空間としてあげられるのは、主に小規模な劇団が主催する舞台公演の劇場内ではないでしょうか。
換気の悪い狭い空間に、役者、スタッフの他に、50人から100人ぐらいの観客が入り、役者さんが、観客と非常に近い距離で、大きな声でセリフを吐く。観客は観客で、リアクションとして、大きな笑い声をあげる。
どう欲目で見ても、パーフェクトなまで、3つの条件が重なってしまいます。

政府の自粛要請で、大規模な興行、イベントや娯楽施設は、営業を止めていますが、小規模な劇団などは、公演を強行するところが多いようです。
そうせざる負えないのも、頷ける点が多々あります。
体力のある大規模なところと違って、小さな劇団などは、公演を行わなければ、真面目に死活問題に発展してしまうからです。
宣伝用のパンフレットはおじゃんになりますし、役者さんのほとんどは、稽古をしている間は、アルバイトなどの仕事もできませんので、公演が無くなってしまったら、収入が途絶えるだけではなく、全てが無駄になってしまいます。
私も以前は、劇団に関わっていたことがありましたので、なにがなんでもやらなければならない!という気持ちは、痛いほどわかります。
ただ、今回のウイルスが引き起こすこの騒動に関して、劇団の主催者は、今この時期の公演は自粛すべきだ、と私は思っています。
簡単に言いますと、万が一、公演中に集団感染が起こってしまったら、それこそ取り返しのつかないことになってしまうからです。
夢見て役者さんになった人、この作品が戯曲作家としてデビューになる新鋭の脚本家などの未来を奪ってしまいかねないことになるからです。
感染症の恐ろしいところは、ウイルスが引き起こす疾病以上に、人が作り出す差別や偏見にあります。
苦しいのは重々わかりますが、未来のある役者さんやスタッフのためにも、劇団の主催者は、延期も含めて公演の時期を見直し、この時期の公演は、自粛を考えていただきたいと切に願っています。


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