シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

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ストーリーの意外性と説得力

こんにちは。サロンの吉野です。

今回は物語を創る上で必要なこと。

意外性と説得力について、お話したいと思います。

サロンの会見の皆さんに、私がいつもお話してきたことがあります。

それはシナリオコンクールで良い成績を残すための一つの条件でもあります。

それを『シナリオコンクールで良い成績を残すための3原則』と私は呼んでいます。

以下がその3つです。

①主人公の特殊な職業設定

②人間関係に意外性がある

③主人公が抱えている悩み(葛藤)に意外性がある

いずれもシナリオコンクールで良い成績を残す設定として、「意外性」が必要だということを訴えてきました。

3つの条件の詳しい解説については、ゼミ等で議論していますので、ここでは省かせていただきますが、今回の記事で一番言いたかったことは、物語には、この意外性の他に「説得力」の2つが必要だということなのです。

 

以前、私がシナリオ診断をした作品に、ホームドラマにも関わらず、出てくる家族が全員殺し屋!という設定の作品がありました。言わば「殺し屋一家の渡鬼」とも言える、非常に意外性のある面白い設定の作品でした。

実際、書かれたご本人は、その後、大きなコンクールで素晴らしい成績を残された方なのですが、当時のその作品で私が思ったのは、面白いんだけど、何かが足りない……ということを感じたのです。

その感じこそが、今回のテーマの一つ「説得力」なのです。

私はこの家族の中で、一人でもよいので、まともな人、つまり殺し屋ではない、ごく平凡な人を入れることをアドバイスしました。

アドバイスに従って、作者は確か主人公の男性の妻を、まともな人にしたと記憶しています。

この作品は、受賞こそしませんでしたが、そこそこの成績を収めることになります。

要するに、この家族が全員殺し屋という設定は、とても面白く、審査が食いつく要素はあるのですが、いわゆるリアリティーの部分で、非常に嘘臭い話に、当初はなってしまったのです。

それを家族一人だけ、まともな人間を入れることで、嘘ではないかも……というリアリティーの担保を得られたのです。

ファンタジーがお好きな方やSF作品を書きたいと思っている方は、この「意外性と説得力」について、しっかりと学んでいただきたいと思います。

ファンタジーやSFには興味がないという方でも、「へえー、凄く面白い設定だね。うん、でも、こういうこと、現実にあるかも!」という感想をもらえるように、物語の設定を考えていただきたいと思います。

 

ところで、明日は新元号の発表ですね、

私は『豊明』だと、勝手に予測しています。

当然外すに決まっていますが、本当にはずしてしまったら、申し訳ありません(^^;

ということで、次回は物語で、「予想は裏切っても、期待は裏切ってはならない!」ということをお話したいと思います。

それでは次回!