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ラジオドラマでの場面転換と独り言2

こんにちは。サロンの吉野です。
前回に続きまして、ラジオドラマを書く際に陥りやすい点について、お話をしていきたいと思います。
今回は「主人公の独り言」についてです。



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ラジオドラマでの主人公の独り言について
この主人公の独り言の扱い方も、ラジオドラマを書き始めて間もない頃に、初心者の方が陥りやすい失敗の原因になります。


ラジオドラマは、映像シナリオではとかく敬遠されがちなモノローグを使うケースが、非常に多くなります。
状況説明だけのために、モノローグを使うのは、映像シナリオと同様で、あまりやってはいけないことですが、絵が見えないラジオでは、登場人物の心情、感情などの心理描写をするのには、絶対的に必要な道具になります。
そのため皆さんラジオを書かれてときに、必ずといってよいほどモノローグを使われます。
そこで問題になってくるのは、「主人公のモノローグ」と「主人公の独り言」の区別になります。


何度も言いますように、ラジオドラマでは絵(映像)がありませんので、登場人物、特に主人公の心情、感情などの心理描写をするとき、モノローグを多様します。
それと同様、絵(映像)がないので、登場人物の心情を表す仕草、表情も見せることができませんから、その代用として、登場人物、特に主人公の「独り言」を使ってしまうのです。


主人公のモノローグと主人公の独り言を、同じ場面で使ってしまったらどうなるか……。
もうお分かりですよね。
主人公のモノローグなんだか、独り言なんだか、全く区別がつかなくなってしまいます。


書いているご本人は、分けて考えているつもりでも、読んでいる者(審査員)には、全く区別がつかないのです。
これは大きな損になります。


解決策としては、まず登場人物、特に主人公には「独り言」を言わせない。
これが一番です。
二番目としては、主人公がモノローグを語っているときは、その場面に主人公を独りにさせない。
これが大事です。
主人公が独りでいる場面で、モノローグを入れてしまうと、いざドラマが動き出したときに、ついつい「独り言」を言ってしまう。
そんなパターンがとても多いのです。
5、6本もラジオドラマを書かれていれば、まずそんな失敗を犯す方は少ないのですが、1、2本くらいしか書かれていない初心者の方の多くは、測ったように同じ失敗を犯してしまいます。



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とにかくラジオドラマを本格的に書きたいと思われている方は、映像シナリオを勉強されてきた経験は頭に入れず、全く新しいことにチャレンジしているんだ!という気持ちで、ラジオの勉強に取り組んでいただきたいと思います。