シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

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お見合い番組がイマイチ盛り上がらなくなってしまった一番の原因

こんにちは。サロンの吉野です。
一昨日、TBSで放送されていた『ナイナイのお見合い大作戦!』を観ました。
沖縄に駐屯地している自衛隊の隊員のもとへ、花嫁候補の女性がやって来るという設定でした。
このような企画の番組は、昔から結構好きで、必ずといってもよいくらい観ていました。
特に花嫁不足に悩む過疎の地域や島で、長く独身生活を送っている男性に、何か切実なものを感じ、そこで上手くカップルが誕生すれば、自分のことのように喜び、感情移入していました。



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面白くなくなったお見合い番組
今から15年ほど前、私はシナリオコンクールの受賞を目指していたのですが、そこで瀬戸内海に浮かぶ複数の離れ小島で構成された自治体が、花嫁募集をしているのをインターネットで見つけました。
その年の創作テレビドラマ大賞のネタにならないかなと思い、3三泊4日で、その自治体の役場を取材の中心にし、シナハンに出かけました。
役場の方々は非常に親切な人ばかりで、実際に都会が島に花嫁としてやって来られた女性にもお会いすることができたのです。
取材旅行は大成功と言えました。
ただ、その旅行の後、すぐに前年の創作テレビドラマ大賞の発表があり、最終選考に残っていた作品のタイトルとあらすじを見て、私は愕然としました。
私が構想していたドラマとそっくりな内容だったのです。
「やられた……」と正直思いました。
ただ、その作品が前年の最終選考まで残ったということは、私が目をつけたネタは、コンクールのアイデアとして、あながち間違っていなかったんだということだけは分かったのです。
ということで、そのネタは残念ながらボツにしました。
痛かったのは、それだけではなく、取材旅行費用約10万円が無駄になってしまったこともあります。
私が作品として書けたか書けなかったということは別にしても、当時、少なくはない人たちが、「離島の花嫁」というキーワードに興味を持っていたことは間違いなかったのです。
それは、そのキーワードに「社会性」、「現代性」があったからに他なりません。
ただ、私が長く非常に興味を持っていた「お見合い番組」が、最近イマイチ面白くないのです。


ドラマ性の欠如が原因か?
どうしても私はこういった番組を「ドラマ」を観ている人間の視点でとらえてしまいます。
実際、MCをしているナイナイの矢部さんなどは、番組の中で「誰と誰の恋愛ドラマはどうなったのでしょうか……」のようなセリフを繰り返しています。
つまり、視聴者は「ドラマ」として、この番組を観ているということを、制作スタッフ、キャストも心得ているのです。
それにも関わらず、番組自体がつまらなくなってしまったのは何故なのでしょうか?


面白くなくなった原因
繰り返しになりますが、私はこの手の番組を、「ドラマ」として面白いのか面白くないのかで判断してしまいます。
したがって、これはあくまでも私自身が感じることであって、この番組は相変わらず面白いとか楽しいと思われている方には参考にならないと思いますので、その点はご了承ください。
それでは、私の感じるところで、この番組が面白くなくなった原因を、ドラマ性の欠如以外で、他は何なのか?を検証してみたいと思います。


面白くなくなった原因

1.若者が恋愛自体に興味がなくなってきた
これは昨今よく言われることです。
視聴者の対象にしている若者が恋愛にさほどの興味を示さなければ、番組が存在する意味が薄れてきます。


2.視聴者の結婚願望が薄れてきた
これも1とほぼ同じです。
万感を拝して結婚したい!という人が、日本全体で少なくなってきたという事実も、番組が盛り上がなくなってきたことに、大きな影響があるのではないでしょうか。


3.自分の立場に置き換えて応援したくなるような登場人物が少なくなってきた
たぶん私が盛り上がれなくなってしまった原因の一番は、これだと思います。
要するに、感情移入して応援したくなるような登場人物が、男女ともに少なくなってきたからだと思います。
それはどういうことかというと、参加している男女の結婚に対する切実感はもちろんのこと、各自が所属している地域や島などで、自分が結婚することの意味の切実さが、最近の番組では、あまり感じられなくなってしまったからだと思うのです。
個人の結婚というだけではなく、社会が求めている結婚に、観ている側は自分の立場に置き換え、感情移入していくのだと思います。
つまり、最近のこの手の番組は、イケメンナンバー1の男子がどの女性を選ぶのかとか、人気女子の男性選びはどういう傾向なのかなどを番組の中心的売りとして放送しているように見えるのですが、それは私から見れば所詮他人事であり、
「どうでもいいこと……」
「知ったこっちゃないこと」なのです。(※言葉が悪く申し訳ありません)
したがって、私は最近のお見合い番組を面白いとは思えなくなってしまいました。
いつも申し上げていることです。「ドラマには社会性、現代性が必要である」
これは、いわゆる「ドラマ」だけではなく、バラエティー番組にも、多少は必要なのかも知れないと、私は思いました。



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所詮他人事。