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使い古されたネタは、どうアレンジすれば良いのか?

こんにちは。サロンの吉野です。
昨日はゼミがありました。
6月末締め切りのコンクールも終わり、ホッとされている方もいらっしゃいましたが、早速次のターゲットに向けて始動している方もあり、昨日はそんな方々の発表がありました。


どこかで観た聞いた話……
ターゲットにしているコンクール名やそのネタの詳細については、いつもようにお話できません。 
ただ、このブログをお読みいただいている方は、以下のような話をどこがで観た、あるいは聞いたことがありませんでしょうか?


「自分自身を身体をミクロ化して、他人の身体の中に入り込む」


いかがでしょうか?
もしも観たことも、聞いたことも無いと断言されるような人がいれば、大変恐縮ですが、勉強不足だと思います。


実は昨日のゼミで、上記のアイデアが核になっている100文字ストーリーの発表があったのです。
先ほどコンクールのネタなので、詳しいことは話せないと申し上げましたが、上記のアイデア?は、いわゆる使い古されたものですので、新しいアイデアとしての価値がほとんど無いということで、例として記しました。
例に上げたアイデアが入っている作品として、代表的なものが『ミクロの決死圏』(1966年アメリカ)
という映画があります。
おそらくどこかで観たこと、聞いたことがあるとおっしゃっている方は、この作品、もしくはこの作品にインスパイアされた他の作品のことをおっしゃっているのだろうと思います。
それだけこの作品のインパクトは強烈なものがありました。


簡単なあらすじを申し上げます。
東西冷戦の中、西側、東側ともに物のサイズをミクロ化することに成功しますが、ミクロ化できる時間は1時間に限られていました。
ところが東側の研究者は、その時間制限を打ち破る研究を完成させます。
西側、つまりアメリカは、その研究者の亡命を画策しますが、東側の襲撃が原因で、研究者は脳出血を起こしてしまう自体になってしまいます。
とにかくその研究者の命と研究成果を守らなければならないということで、アメリカ側は、1時間という時間制限の中、医師チームをミクロ化して、研究者の身体(血管)に入って治療する……という話です。


つまり昨日のゼミでの発表は、『ミクロの決死圏』のアイデアそのままといっても良いくらい踏襲してしまっているのです。
ただ、発表された方は、まだ30代前半の人ですので、当然、リアルタイムで『ミクロの決死圏』を観ていることはないはずです。
直接ご本人に聞いても同じ答えでした。
このように自分では新しいアイデアだと思って発表したものが、どこかでやられているのでは?……という批評、批判を受けてしまうことは、その発表をされた方に限らず、誰にでもあることだと思います。
それだけあらゆる創作は、既に「やりつくされている……。使い古されている……」ものが多いということです。
それだけは、どうすれば新しいアイデアを生み出すことができるのでしょうか?



既存の作品と既存の作品の組み合わせ
基本的に全く新しいアイデアというものは既に無い!とおっしゃる学者さんもいます。
その学者さん曰く、全く新しいアイデアを生むのは難しいが、既存のアイデアと既存のアイデアを「組み合わせ」ていけば、新しいアイデアとして認知されてことがある……ということです。
つまり組み合わせが大切だということですが、組み合わせの仕方にも工夫が必要になってくると思います。
組み合わせの仕方については、今後もサロンゼミの主要なテーマとして議論を闘わせていくつもりです。
こうした組み合わせの利点を生かすためにも、創作を志されている方は、出来る限り既存の作品を知る、勉強することが大事ではないかと思います。



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