シナリオコンクールの『お題』について
こんにちは。サロンの吉野です。
一昨日、テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞の二次審査通過作品の発表がありました。
今回のテレ朝のコンクールは、『初恋』、『最後の恋』あるいは、『初恋プラス最後の恋』という「お題」がありました。
先日の記事でもお話しましたように、作者には、それぞれ得意なストーリーのジャンルがあります。
その時にも申し上げましたが、私のようにラブストーリーが苦手……という方には、今回のお題は酷だったのではないか、と思いました。
現にサロンの会員の方たちの中でも、「ラブストーリーは苦手……」と、応募を最初から回避される方も、少なからずいました。
よく私は接してきた会員さん、生徒さんに、「書きたいものが書けるのは、コンクールまで。プロになったら、まず自分が書きたいものなんて書けないんだから」というような話をしてきました。
しかし、残念ながら今回のテレ朝の「お題」有りは、とうとうコンクールすら書きたいものが書けなくなってしまったのか……という暗澹たるものを感じざるを得ませんでした。
主催者側からすれば、どっちみち書いてもらうものは、こちらで指定するのだから、手っ取り早くその方法に慣れてもらいたい、という思惑があるのも理解できます。
あるいは、先程も述べたように、指定したお題を書けない人は、初めから出さないでいただきたいという、篩にかける意味合いも、もしかしたらあるのかもしれません。
いずれにしても、これからシナリオライターを目指されている方々は、この現状をよく理解された上で、修練を積んでいっていただきたいと思います。
もしかしたら、この「お題」有りのコンクールは、次回のテレ朝だけでなく、他が主催のコンクールでも、採用されていくのかもしれません。
創作交流サークル サロンとしては、あらゆる「お題」にも対応できるように、準備を整えていきたいと思います。
一つだけ、皆さんに申し上げたいのは、ご自分の好きなストーリーのジャンルや、ご自分が書きたいと思う世界観だけは、いつまでも見失わないようにしていただきたい、それだけです。