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ラブストーリーのカセについて

こんにちは。サロンの吉野です。
以前の記事で、私はラブストーリーを観るのも書くのも苦手であることをお話しました。
そんな私がラブストーリーについて何か語るのはあまり適切ではないと思います。
しかしながら、ストーリーの中の1ジャンルであるということを言い訳にさせていただき、そのカセのあり方について述べたいと思います。


ラブストーリーは苦手な私なのですが、10代後半の頃は、恋愛ドラマや映画に、それなりにはまった時期はありました。
おそらく古今東西、ほとんどの人は、そのような時期があるのだと思います。
ラブストーリーを創る際に、創作者が一番考えなければならないことは、主人公である二人の恋愛を阻むカセ(障害)を、どう作ったら良いのか?ということだと思います。


それでは、これまでの恋愛映画、ドラマで、カセとして使われたものをご紹介しましょう。

古今東西の恋愛ドラマのカセ

1.家柄の違い
愛する二人の家庭が、いわゆる身分の差があるような場合、恋愛の
大きな障害になります。
代表的な映画作品として、『ロミオとジュリエット』や『タイタニック』などがあります。
このカセは、家同士の付き合い方の変化で、今ではあまり使われなくなっています。
ただ、最近日本でも皇室のご結婚をめぐって、家柄の差のようなものが話題になっているので、まだまだカセとしては、使い方しだいで生きているのかもしれません。


2.職業の貴賤の違いによるカセ
これも現代では、職業による身分違いというものは、あまり意識させないようになりましたが、過去には、同じ職場での身分の違いが大きなカセになった作品がありました。
医者と看護婦(看護師)の身分違いの禁断の恋を描いた『愛染かつら』などです。
2019年の時代、令和の時代には、信じられないカセですよね。


3.恋愛をしている二人のどちらかが死の病にかかっている
いわゆる難病ものです。 
おそらく恋愛もので、古今東西、一番使われているカセ(障害)だと思います。
二人を別つ死というものが、普遍性のあるカセとして、恋愛ストーリーには欠かせないものなのでしょう。
ただ、あまりにも使われているために、観客や視聴者の新鮮な驚きを得るのは難しい面があります。
そして何よりも死を軽々しくエンターテイメントとして使うことに、抵抗する面もあるのではないでしょうか。。
これらの代表作には、古くは『愛と死を見つめて』、『ある愛の詩』、近年では『世界の中心で愛を叫ぶ』、『君の膵臓を食べたい』など、枚挙に暇がありません。


4.情報がないためのカセ
皆さんは、情報が取れないためにすれ違ってしまう二人に、恋愛の障害が発生するシチュエーションをご覧になったことがありますか?
例えば、よく使われていたシチュエーションに、二人が駅で反対のホームにいるがために、中に電車が入ってしまうと、すぐ傍にいるのに逢えないという状況です。
かつて恋愛ドラマでは、常套手段のように使われていました。
ただ、携帯電話やスマホで簡単にお互いの情報が取れてしまう今の世の中では、全く使えないカセになってしまいました。
とても切ない場面なのに残念です……。


要するに、今回の記事で何が一番言いたかったかと申しますと、普遍的にラブストーリーは作られているにも関わらず、その恋愛を阻むカセ(障害)が作りにくい世の中になってしまったということです。
創作者の今後の使命は、現代ならではのラブストーリーのカセを考えることだろうと思います。
文明、文化が発達した今では、それはとても難しいことのように思います。
昨年のテレ朝のコンクールで、恋愛を題材にしたお題が出ましたが、その受賞作に、どんなものが選ばれるかわかりませんが、素晴らしいカセが入っていることを期待します。
皆さんも、ラブストーリーが好きだ!という方がいらっしゃいましたら、まずはカセについて、考えていただきたいと思います。




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※写真と本記事は全く関連性がありません。