シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」

シナリオコンクール対策の創作交流サークル「サロン」は、シナリオ公募コンクール受賞のためのノウハウを徹底的に追求していく唯一無二のサークルです。

一度手をつけた作品は、なにがなんでもエンドマークを打つまで粘って仕上げる

こんにちは。サロンの吉野です。
昨日はゼミがありました。
テレ朝のお題である「サスペンス」を想定した発表が中心を占めました。


発表とは別の話題になりますが、とても良いアイデアやモチーフがあるにも関わらず、一つの作品として完成させることが苦手……という会員さんのことを、今回はお話したいと思います。
その方のアイデアやモチーフの掴む方は、お世辞ではなく非凡なものがあります。
一つひとつをきちんと作品として仕上げていけば、コンクールで一つや二つ賞を取ってもおかしくありません。
しかし、残念ながら一度手をつけた作品を、完成した形で仕上げることが苦手なのです。
どういうことかと言いますと、これはご本人もおっしゃっているのですが、どうやら途中で、その題材に行き詰まってしまう……。もう少しはっきり言うと飽きてしまうらしいのです。
したがって、完成を見ないまま、新しい題材に気移りしてしまうことが非常に多くなります。
結果、素晴らしい題材を放置したままで、今のところ終わっているのです。
おそらく、こうした傾向がある人は、この会員さんだけではありません。
つまり最初はご自分が面白いと思って発表するのですが、良し悪しは別にして、他人の意見が色々入ってくると、それを消化することが面倒になってしまう……。
結果、「何だか面白くなくなちゃったかも……」という具合に、ご自分の発表した大元のアイデアすらつまらなくなってしまうのです。


作品にエンドマークを打てない理由
このようなことが頻繁に起きる理由は2つあります。

一つは、ご自分の考え出したアイデアを、一回「他人の目」というフィルターを使った視点で考えていない場合です。 
どういうことかお話したいと思います。
イデアを発表する人は、もちろんご自分が面白いと思っているから発表するのですが、発表の前に「このアイデアは、私以外の多く人も、きっと面白いと言ってくれるに違いない!」というような客観的な視点を持たないまま発表してしまうケースです。
要するに、いつもこのブログでもサロンのゼミでもお話していることですが、作家やプロデューサーと呼ばれる人には、「自分が関心のある事、物は、他人にも関心のある事、物なのかどうかを、常に検証する……」という作業が必要なのです。
つまりこの作業を経ていないまま発表してしまうから、良い面でも悪い面でも、他人の評価に右往左往してしまうのです。

もう一つは、創作には必ずつきまとうものである『産みの苦しみ』を、自ら回避してしまう癖があるケースです。
創作を志す人のほとんどは、物語を考えることが楽しくて、この道を選びます。
ところが少し慣れてくると、自分が考えていた物語は、そう簡単に創れるものではないことがわかってきます。
それでもそこから脱げ出して、苦しみながら作品を仕上げいくことに、創作者としての醍醐味があるのです。


一度手をつけた作品は、必ずエンドマーク打つまで仕上げる
以上の2つのいずれか、あるいは両方とも当てはまる……という人は、とにかく一度手をつけた作品は、必ずエンドマークを打つまで仕上げる!ということを実践していただきたいと思います。
作品はエンドマークを打って初めて作品たる資格を得ます。
そして、自信を持ってエンドマークを打つためには、上記2つの理由を何とかクリアしていただきたいと思うのです。




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